2019年09月28日

湿し灰を作る

家元修行時代の話ですが八月の八朔挨拶の後はしばらく稽古がありませんでした。京都の夏は蒸し暑くクーラーのない教場は風も通らず水屋に座っているだけで汗が滝のようにながれ出ました。
この時期を利用して教場の囲炉裏の灰を集め、リヤカーに乗せ駐車場へ運びました。フネと呼んでいたセメントをこねる時に使うものの中に灰をあけ、番茶と丁子を煮出したものを注ぎ入れました。
そのあと、茣蓙のうえに移します。
真夏の太陽の照りつける熱で灰を乾かし湿った状態で手で灰を揉みその後甕の中に入れていきます。
今年は夏時間がなかったのですが今日なら午前中日差しが強かったので一気に作りました。77A1F26B-CACE-4DBE-A53F-DF4B9D8EB614.jpeg2B9693CD-047B-422B-91CE-416010AD4A32.jpeg

灰は育てていくものだと言われています。毎年同じように時間をかけて作っていくと少しずつ色が変わり
深みを増していきます。

そのようにして時間をかけてやっていくのもいいことです。
時間をかけないと得られない結果は今の時代に必要かもしれません。
posted by torianchado at 16:36| Comment(0) | 日記

2019年09月26日

Effort always pays off,

幕末明治の頃河鍋暁斎という浮世絵師がいました。彼にはジョサイア・コンドルというイギリス人の弟子がいました。コンドルは建築家ですが、縁があってその後日本で暮らし日本人女性と結婚しその生涯をこの国で終えています。
人は感動を喜びとし美しいものに心惹かれる、そういうものだと思います。
先週の日曜日に東京入国管理局から社中のヤニック君の文化VISAの許可書が届きました。
3回目の書類提出を終えて、半ばあきらめていたところにまさかのことで驚きました。

彼は、日本にいて茶道を学ぶことを夢見てお金を節約し、1年間滞在できるようにできる限り準備をしていました。やはり強い意志があって正しい努力をすれば道が開けるということを身をもって教えてくれてたヤニック君に感謝の気持ちでいっぱいでした。
これから1年何を伝えられるか、たくさん学んで欲しいと思います。

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世界中から弟子が集うそんな教室になればうれしいです。^_^
posted by torianchado at 11:19| Comment(0) | 日記

2019年09月19日

伝わり方、感じ方

『ローマでお茶を』チェントロウラセンケ奮闘記は尊敬する野尻命子先生がその半生を本にまとめられたもので、私の愛読書の1つです。
その中にヨーロッパの人は気になることがあるとその場で質問することの方が多くそういう習慣だということ。日本人の感覚だと相手の言葉の中や態度から『慮る』のが良いとされるし、自分でもその感覚が好きです。
先日友人がSNSに投稿していた内容が間接的でしたがその言葉の意図することがよく伝わり感激しました。

相手との関係がかけがえのないものであればあるほど少しの言葉で伝わります。

お茶のやりとり、間の取り方、言葉遣いはそれを越えて伝わります。
お茶で人間を磨き心地良さ、心の声を聞く自分でありたいです。
posted by torianchado at 00:58| Comment(0) | 日記

2019年09月16日

秋の過ごし方

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風のおとにぞおどろかれぬる

朝起きて窓を開けて風を感じてみるとすっかり秋の色
夜晴れた日空に目を向けると十六夜の月が雲間から時折見える。

秋にもちろん色などないが、人の心には秋が赤や黄色、橙色に写る、それはやがて散りゆく熟成した木々の葉の色に人生の秋声を重ね後幾多年同じ景色を感じられるかと想いを馳せるからかもしれない。

昨日は稽古がありました。

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太市のお菓子で『月ま』というお菓子を使いました。

いにしえから祖先たちは不完全なものにこそ美を見出しました。そこには未来があるからです。
完成されたものは点でその先はありません。頂点のまま緊張したままあり続けるのです。とても不安定さを感じます。しかし不完全なものには可能性を感じます。
冬の枝先に春を待つ蕾に美しさを、また夜の暗闇に朝が来る希望を見出します。
それがお茶の良さです。
posted by torianchado at 07:41| Comment(0) | 日記

2019年09月13日

日本橋プラザ呈茶

月夜見の光を待ちて帰りませ 山路は栗のいがの多きに

中秋の名月を見ようと外に出て空を仰いだ。
雲がかかり、風情がある秋の空。ほんの少しだけ空を見上げ月が雲間から現れるのを待ってみた。
良寛の俳句が脳裏に浮かんだ。

昨日と今日東京駅からほど近い、日本橋プラザにて滋賀県観光局からの依頼で社中のみなさんと
お茶を呈茶してきました。

滋賀県人会でお世話になっている内田真由子副理事長からのお話で今回滋賀県のお茶のPRを手伝って欲しい
との依頼で実現したイベントで2日間で約400人の方にお茶を差し上げました。

生産者の方、加工業者の方、ろくろ体験の陶工の方みんなで一緒に作り上げた意義のあった2日間でした。

今回集まった全員が共通して持っていたものそれは『好き』という意思でした。
社中の皆はお茶ご好き、生産者の方もお茶が好き、お菓子が好き。陶工の方はやきものが好き、主催者の方々は滋賀が好き。
好きと言う気持ちに理由はありません。ただ好きだけでこれほど良い雰囲気でお茶を紹介できたのは
皆の中に人のために何かをすることがどれほど幸せかわかる人たちだからだと改めて周りの環境に感謝しました。
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posted by torianchado at 21:53| Comment(0) | 日記