2021年02月26日

修行時代のこと

今月の掛軸は『梅サイ柳面闘芳新』という語句をかけました。京都修行時代に茶道具屋さんの店頭で字を見て一目惚れして買ってしまったものです。江戸時代の禅僧大撤宗斗の書かれたものです。
最近修行について思い出します。
入るとあらゆる自分の固定観念や本などで学んだ知識が全てといっていいほど覆されます。
自身の話になりますが、大学生卒業後、就職、退職ののち裏千家茶道専門学校に入学しました。
3年間全寮制の学校でお茶の基本的を全て学ばせてもらいお茶に対して理想や希望を膨らませ水屋詰の試験に臨みました。当代家元が当時若宗匠だった時に面接を受け、入庵を許されまさした。
初日から何もわからず、次の日から朝は4時半起床とだけ聞かされてその日は過ぎました。
次の日から掃除、食事の準備して片付けを言われるがままにこなしました。半年間は何を言われても『はい』『申し訳ございません』『ありがとうございます』しか言わなかったと思います。
それ以外に自分の意見など話すことはありませんでした。
今までのキャリアや、社会人経験、学校での成績など全て関係ありません。
兄弟子の言うとおりにして、その兄弟子に叱られても自分のせいです。
ここで誰かのせいにしたり言い訳したりすることは許されませんでした。
学校で作った形を、壊してまた一から再構築していく、それは僧侶の修行にも近いものがありました。

どんなことにも決まった形があり先ずはそれを身につけることが大切です。
しかし、その基本が身に付いたら次の工夫や自分の想いを基本に加えて少し『らしさ』を作ることが大切です。

『らしさ』は基本の上に成り立っています。
それを探究していくことが自分らしさや自信に繋がります。

大切なことは一歩踏み出すかどうかです。
posted by torianchado at 07:56| Comment(0) | 日記

2021年02月14日

茶花教室

昨日は第二回茶花教室がありました。

毎回、教えることで学ぶ、実践がいかに大切かということを体験しています。

話していくうちに知識や体験が整理されたり、咀嚼できて新しい知恵に変化したり
自分のキャパ以上のたくさんの方には伝えられないのですが、毎回多くの気づきがあります。

そもそも茶花は花だけが独立したものではありません。
季節感、掛軸、場所、器、趣向によってさまざまに変化します。

春であれば春先の季節感の花、珍しいものでなくても良いものです。
掛軸の表具の色合いとも色が重ならない、花入を置く場所も右、左、釣り、掛けるさまざまです。

お客様の好みや雰囲気に合わせた花を選ぶのも大切なことです。

心得としては形の中に思いや相手のことを考える、それに費やした時間、今風に言えばストーリーが必要だと思います。

何故、何のためにそのように花を入れたのか。つまるところ実践からたくさんのことを学べます。

実践を学ぶには心構えが大切です。

謙虚に素直な心で臨むなら無尽蔵の宝物を手に入れることができるでしょう。
posted by torianchado at 17:39| Comment(0) | 日記

2021年02月05日

春来たりて

今日は朝から暖かく人もたくさん町にあふれていました。コロナ禍といえど、立春の次は雨水、啓蟄とだんだん土の中きら生き物が這い出して春の光を今か今かと待ち望んでいます。

この四季のある日本に生まれたこともこの土地に住む人の幸せの一つです。

お茶の歳時記では、立春が終わると旧暦の初午の日にお稲荷さんの干菓子を出したり、大炉という通常の炉より大きい炉を使って稽古をします。
また寒いこの時期は絞り茶巾という筒型の細長い茶碗を使ったお点前もご馳走の一つです。

まだ電気などがない時代の話です。
自然光の薄暗がりの中温めた茶碗と温めた茶巾とからゆらゆら上がる湯気がなんともいえず、ほっとする。
そんな経験なかなか今では味わえません。

でも一度体験してみるとただ『いいなぁ…』と言葉が漏れます。

昔、当たり前だったことが今では貴重だったりします。
今を生きる人の価値観で昔行われていたことをみると新しい観点ができて面白いですね。
posted by torianchado at 15:34| Comment(0) | 日記

立春を過ぎて

今年は家元の初釜も中止となり自粛のスタートとなりましたが、稽古、初釜も少人数に時間で区切ってなんとか無事に終わりました。

外出するのも恐る恐るになりますが、今は家でできることを見直して、結果的に忙しくなってしまいました。

また、去年から少人数で広間で茶事を行なっております。
最近読んだ武者小路千家の千宗屋さんの『茶』という本があり、そのなかでもっとお茶事をしましょうと呼びかけておられました。

私たちの世代のお茶の先生は茶事のリアルな体験が足りないと感じ去年から
数ヶ月に一回催すことにしています。

100年前の流行り病の時もお茶はずっと続いてきたわけから、先達が知恵を絞って生き抜いてきたように自分が今できることをしていきたいと思います。

今月は大炉の稽古をしています。

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posted by torianchado at 08:17| Comment(0) | 日記

2021年02月02日

国際墨絵協会作品展

先日朝早くから六本木の新国立美術館に墨絵の作品展を観に出かけました。
館内は人もまばらでしたが弟子のヤニック君が出品しているので急ぎ中へ。
受付をした後偶然協会会長の小林東雲先生がおられ、お話ができました。

コロナ禍の中で収縮、分断されていく世界を墨絵で繋ぐ素晴らしいお考えをお持ちで感銘を受けました。
作品は紙に描かれたもの、デジタルデータのものと時代に合わせて様々でした。
作品に着物の端切を貼り付けると海外のお弟子さんは喜ばれるそうです。

こんな時代だからこそ芸術は必要です。

心豊かに家で過ごせますように。

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チラシ

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弟子のヤニック君の作品

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幼稚園の女の子の作品すでに才能が開花^^

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宗教詩人坂村真民さんの詩が題材に(╹◡╹)

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これは大切(^_-)

この1年のことが新しい時代に向けての準備とも取れます。
さなぎはやがて蝶になり羽ばたきます。
その時までじっくり蓄えることが大切。


posted by torianchado at 17:58| Comment(0) | 日記