2021年05月15日

風薫る頃のこと

稽古が終わって花屋さんに急いで向かいました。明日、明後日と茶事があるからです。

京都修行時代花の買い付けの仕事を3年近くさせてもらいました。
花屋さんから教えてもらい、先生からアドバイスやお叱りを受けながら、買い付けに行って花の目が効くように
なるためにたくさん勉強させてもらいました。今でも不十分ですが、今でも花を買い付けに行くと気持ちが高揚します。
バケツにたくさん入ってる花をじっと観察しているとその中の数本が色鮮やかに輝いて見えます…おそらく錯覚かもしれないですが、選ぶのはその花たちです。

特に日本では花はその季節にしか先ません。やがて散りゆく花な姿また来年まで見れません。写真で残せもしますが、自分は写真には写らない花の生命力が好きです。そしてそれは心の中にいつまでも綺麗な思い出としてのこり、美化されます。

現実は違うという意見もありますが、人が心で作り出す、幻想的ですな理想の姿はなによりも美しくくて好きです。

現実でも幻想でも綺麗なものは綺麗だからいいのだと思います。

皐月待つ 花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする

5月になる頃いつもこの歌を思い出します。

お茶が教えてくれた大切な心の在り方の一つです。
だからお茶が好きです。
posted by torianchado at 18:02| Comment(0) | 日記