昨日は33年ぶりに中学の同窓会に参加するため故郷に帰りました。当時の面影を残しながらもみんなそれなりに歳を重ねてそれなりに色々あって、何人か旅立った同窓生もいたり…語りつくせないほどの時間が過ぎていたのだと思いました。今も地元にいる友人が多いのも帰る場所がある安心感につながりました。茶道の世界に入る前のほとんど記憶が抜け落ちていた苦味のある時間を取り戻しました。次会うときはまたお互いに元気で会おうと再会を胸に帰路につきました。一ヶ月ほど前子供のために島崎藤村の『ふるさと』という本を買いました。その中に『故郷はその場所だけじゃなくひとはいくつに成なつても子供こどもの時分じぶんに食たべた物ものの味あぢを忘わすれないやうに、自分じぶんの生うまれた土地とちのことを忘わすれないものでね。假令たとへその土地とちが、どんな山やまの中なかでありましても、そこで今度こんど、父とうさんは自分じぶんの幼少ちひさい時分じぶんのことや、その子供こどもの時分じぶんに遊あそび廻まはつた山やまや林はやしのお話はなしを一册それがこの『ふるさと』です。』という一文がありました。
建物や街並みが変わっても故郷に息づく人たちが作り出す営みは変わりません。それが故郷の良さです。
posted by torianchado at 10:53|
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日記