昨日稽古がありました。その時熊本で教えておられる先生と話していて面白い話を聞きました。肥後古流の茶の先生から桃山時代は待合でみんなの緊張感を和らげるためにしばしば盆石飾りがあったり盆石を打ったりして和やかになって席入りすることがあったと言うのです。盆石はもともと禅寺の枯山水を作るときに使ったもので禅の思想が色濃いものです。
禅僧が枯山水を完成させてその心の境地を表したように盆石を打つこと自体が禅であったのです。
そして昔から慣れ親しんだ利休百首にも
盆石をかざりし時の掛物に山水などはさしあひとしれ
とありました。
桃山時代には茶人や文化人の間で行われていたことに今更気づかされました。
日本文化の入口にようやくたどり着いた気がします。