2020年08月08日

夏の灰つくり

長い梅雨が明けてようやく夏が始まりましたが、暦の上では昨日が立秋で今日から秋の始まりというなんとも不思議な今年の夏。そういえば太陰暦では12月に立春が来ることもあったそうなので、昔の人ならさほど驚かないことかもしれません。

昨日から炉の灰を天日干しし始めました。
去年の今頃、灰を一番細かい篩でふるってゴミや炭のを取り除いたので灰はシルクの布に触れているような柔らかい手触り。
人によって灰の手入れの仕方は違いますが、先ずはふるってから少し干して涼しいところに保管しておきます。
毎年繰り返していると黄色がかった色へ少しずつ変化していきます。
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さて湿し灰ですが、自分はしばらく水につけてアク抜きをする様にしています。
炭手前で灰を撒く時に匙からうまく滑り落ちてくれるように灰がサラサラの状態の方が具合がいいように思うからです。
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後は水屋修行時代に毎年行なっていたように、京番茶と丁子を薬缶に入れて少し煮詰めたものを
灰にかけ熱々のうちに手で灰になじませ、しばらくしたら天日で乾かして乾いてきたらまたかける。
そして半乾きからもう少し乾いてくるくらいを見計って荒目の篩で手で潰すようにふるっていきます。
目を通った灰は目の大きさくらいになって出てきます。

出来上がったら、そのまま甕に入れ乾かないように蓋をして日陰に置いておきます。

灰作りは夏の一番暑いとき大体行なっています。
夏の間は家元の行事も直門稽古も休みで時間が取れるからこの時期にしていました…
7月は精中円能無限忌があったり、八坂神社の献茶式があったり忙しく、9月も献茶式や直門稽古が再開してしまうので8月に灰作りをしていました。


思い返せば忙しい毎日だった。懐かしい夏の思い出です。
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posted by torianchado at 16:00| Comment(0) | 日記
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